モーゼルの特徴

ボヘミアの豊かな森から生まれた木炭を使用した鉛を一切含まない自然の素材から作られる比類なき重厚感と透明度を誇るカリガラス。
精緻なエングレーヴィング(ガラス彫刻)による優美な装飾性。
天然宝石を彷彿とさせる貴石ガラスの静謐な煌めき。
ファセットカット(宝石のカットに用いられる平面カット)に代表される多種多様な大胆かつ洗練されたカット技術。
そして、これらの技術とこだわりを160年以上もの間、職人の手から手に受け継ぎ、未だにガラスへの挑戦し続けることがモーゼルの最大の特徴。

クラフツマンシップ

モーゼルでは、成型から加飾までの工程はすべて職人による手仕事で、それらの工程すべてが160年以上にわたり変わることのない技術を受け継いできました。
(※ 一部、環境に配慮して、腐植からサンドブラスト技法へのシフトチェンジはございます。)



ファセットカット

ファセットカットとは宝石のカットなどにも用いられる平面カットのことで、素材の良し悪しや傷などが目立つリスクがあり、長年培われたマイスターの高い技術力が要求される技法です。
近年のモーゼルは、ファセットカットを緻密に施した作品が多く、ディープエングレーヴィングに並ぶモーゼルを代表する伝統技術のひとつです。



エングレーヴィング

グラインダーに研磨剤を付けて、ガラスの表面を押し当てるようにして動植物を彫刻する技法を『エングレーヴィング』と呼びます。
ボヘミアで発祥した技術とされており、中でも硬質ガラスを深く彫るディープエングレーヴィング技法は、モーゼルが得意とする技術です。ディープエングレーヴィング部分を、更に一流の職人によって緻密な彫刻が施されモーゼルが世界に誇るエングレーヴィング作品が完成いたします。



貴石ガラス

貴石ガラスとはモーゼルの創業者ルードヴィヒ・モーゼルの息子レオ・モーゼルの指揮のもと、ドイツとの共同研究により誕生した発色技術で、主に希土酸化物をガラスに混ぜて作られます。
天然宝石に似た色合いを持つガラスで、アレキサンドライトやアクアマリンなど天然石と同じ名を冠しております。
色はクリアを含め11色、特別復刻色など加えると14色が近年生産された実績があります。


主な貴石ガラス

Eldor エルダー
開発当初は貴金属と同等の価値があると言われ、光を当てると美しい黄金色に輝く貴石ガラス

Rosalin ロザリン
別名ルべライトと呼ばれる赤色トルマリンの一種で、調合が難しく濃淡が表れやすい貴石ガラス

Alexandrite アレキサンドライト
太陽光下ではピンクに近い赤紫色で、蛍光灯下では淡いブルーに変色する神秘的な貴石ガラス

Topaz トパーズ
中世の頃は忠節と真の友情を象徴し、黄色から茶褐色にわたる琥珀の名を冠した貴石ガラス

Aquamarin アクアマリン
幸福、永遠の若さ、知力を高める宝石として人気のあるアクアマリンの名を冠した貴石ガラス

Beryl ベリル
青みを帯びた淡いグリーンは神秘的であり、目に安らぎを与える色と言われる貴石ガラス